ジオコーディングAPI比較:日本対応5社の料金と規約
住所から緯度経度を得るAPIを料金・キャッシュ条件で比較。Google・Yahoo!・HeartRails・Geolonia・NAVITIME、出典つきで整理。
結論から
ジオコーディングは「無料かどうか」より、クレジット表示・商用条件・キャッシュ可否で選択肢が絞られます。
商用サービスで、条件をすぐ確定させたい
Google Geocoding API。課金は必要ですが、商用利用の条件や制限が数値で公開されており、社内稟議に載せやすい選択肢です。
個人開発・非商用で日本国内だけ扱う
Yahoo! ジオコーダAPI または HeartRails Geo API。いずれもクレジット表示が必要な点だけ先に確認してください。
外部APIへの依存をなくしたい・大量に処理したい
Geolonia のデータを自前でホスティングする方法。オープンデータなので回数制限の心配がなく、レイテンシも自社で制御できます。
法人契約で、サポートと多言語出力が要る
NAVITIME API。ただし利用規約でキャッシュ保存が原則禁止されているため、システム設計に直接影響します。先に規約を読んでください。
座標が本当に必要かどうか迷っている場合は、先に検証・正規化・検索の違いを確認してください。郵便番号から住所を埋めたいだけならジオコーディングは不要です。
比較表
表は左右にスクロールできます
| API | 料金 | 認証 | 商用利用 | 出典表記 | レート制限 |
|---|---|---|---|---|---|
| Google Maps Platform Geocoding APIジオコーディング・リバースジオコーディング | SKU は Essentials カテゴリの「Geocoding」です。1,000リクエストあたりの単価は公式の料金表で確認してください。利用にはプロジェクトごとの課金の有効化が必要です。 | APIキーまたは OAuth トークンを、すべてのリクエストに付与します。 | 可 | 要確認 | 既定のクォータは 25 QPS、上限は 3,000 QPM です。日次クォータは太平洋時間の午前0時にリセットされます。詳細を見る
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| Yahoo! JAPAN ジオコーダAPIジオコーディング | 公式ドキュメントに料金の記載はありません(要確認)。 | アプリケーションID(appid パラメータ)を、すべてのリクエストに付与します。 | 条件付き | 必要 | 公式ドキュメントに回数制限の記載はありません(要確認)。URLの最大長は2048バイトと記載されています。詳細を見る
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| HeartRails Geo API郵便番号検索・ジオコーディング・リバースジオコーディング | 商用・非商用ともに無料と記載されています。大規模サイトについては、有料プランの検討が案内されています。 | 公式ドキュメントに認証に関する記載はありません。 | 可 | 必要 | 公式ドキュメントに記載はありません(要確認)。詳細を見る
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| Geolonia normalize-japanese-addresses住所正規化・ジオコーディング | ライブラリのソースコードは MIT ライセンスで無償です。公開データエンドポイントも、現時点では「制限無しの無料公開」と記載されています。 | 認証は不要です。ライブラリから公開エンドポイントへ HTTP でアクセスします。 | 条件付き | 必要 | 公開エンドポイントの回数制限について、公式ドキュメントに記載はありません(要確認)。詳細を見る
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| NAVITIME API 住所検索郵便番号検索・ジオコーディング・リバースジオコーディング | 直接契約では「初期導入費用および月間の利用アクセスごとの料金テーブル」が顧客ごとに個別設定され、金額は公開されていません。APIマーケットプレイス経由(RapidAPI / SBI API Hub)ではプラン制で、アクセス数の上限が設定されています。 | 認証にはクライアントID(CID)と電子署名を使用します。契約形態(直接契約 / RapidAPI / SBI API Hub)によって条件が異なると記載されています。 | 条件付き | 要確認 | 具体的な数値は公開されていません。「具体的なリクエスト数については、営業担当までお問い合わせください。」と記載されています。上限超過によってサービスに影響が出た場合は、利用状況の見直しを依頼することがあるとされています。詳細を見る
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それぞれの違い
Google Maps Platform Geocoding API
住所から座標、座標から住所への両方向の変換に対応しています。レスポンス形式は JSON と XML、認証方式はAPIキーまたは OAuth トークンです。
制限が数値で公開されているのが最大の利点です。既定のクォータは 25 QPS、上限は 3,000 QPM と明記されており、日次クォータは太平洋時間の午前0時にリセットされます。数値に基づいて容量を設計できます。
一方で無料枠については注意が必要です。公式ドキュメントには全課金アカウントへ月 200 USD のクレジットが提供される旨の記載がありますが、「2025年2月28日まで」 という条件が付いています。現行の無料枠がどうなっているかは、必ず最新の料金ページで確認してください。当サイトでは推測で埋めず「要確認」としています。
Yahoo! JAPAN ジオコーダAPI
日本国内向けのジオコーディングAPIで、XML・JSON・JSONP に対応しています。認証はアプリケーションID(appid パラメータ)です。
導入前に必ず確認すべき点が2つあります。
- クレジット表示が必須です。 「Yahoo!デベロッパーネットワークの提供するAPIを利用するすべてのサイトやアプリケーションには、クレジットを表示する必要があります」と明記されており、「Webサービス by Yahoo! JAPAN」等の指定された表記を、アプリケーション下部に表示する必要があります。HTML ソースの改変は禁止されています。
- 商用利用は事前の問い合わせが前提です。 ガイドラインは非商用の利用を想定していますが、「ただし、このガイドラインは商用サイトや企業による利用をすべて禁じるものではありません」とも書かれており、商用の場合は Yahoo! への問い合わせを経る必要があります。
回数制限と料金についての記載は公式ドキュメントに見当たりませんでした。
HeartRails Geo API
郵便番号検索、緯度経度からの住所検索、キーワードからのサジェスト、最寄り駅取得をまとめて提供しています。商用・非商用ともに無料と記載されており、大規模サイトについては有料プランの検討が案内されています。
こちらもクレジット表示が必要です。「出典:「位置参照情報ダウンロードサービス」(国土交通省)を加工して作成」という表記を出せるかを、実装前に確認してください。
回数制限の記載は公式ドキュメントに見当たりませんでした。
Geolonia normalize-japanese-addresses
厳密にはジオコーディング専用のサービスではなく、住所の正規化ライブラリですが、正規化の結果として緯度経度も返します。ソースコードは MIT、データはデジタル庁のアドレス・ベース・レジストリ由来で CC BY 4.0 です。
公開エンドポイントを本番環境で使うことは前提とされていません。 「制限無しの無料公開」と書かれている一方で、「様子見ながら公開を停止や変更など行うことがあります」「商用稼働は、ご自身でデータを作成しホスティングすることを強くおすすめします」と明記されています。
一方、自前でホスティングすれば、回数制限も外部APIへの依存もなくなります。 大量のバッチ処理を行う場合も、安定した運用をしやすくなります。
NAVITIME API 住所検索
キーワードから住所を検索し、緯度経度・郵便番号・階層化された住所要素を返します。ふりがなでの検索や、日本語以外(英語・韓国語・中国語・タイ語)での出力にも対応します。ここまでの4つとは性格が異なり、契約が前提の商用APIです。
判断に効く点が3つあります。
- キャッシュ保存が原則禁止です。 利用規約に「本申込書に定めたデータを本申込書に定めた用途のために保存する場合を除き、…データ…をキャッシュ等に保存してはならない」と明記されています。結果をDBに持って呼び出し回数を減らす設計は、申込書で個別に認められない限り取れません。これは運用コストに直結します。
- 料金もレート制限も非公開です。 直接契約は「初期導入費用および月間の利用アクセスごとの料金テーブル」で個別設定、リクエスト数についても「具体的なリクエスト数については、営業担当までお問い合わせください。」と記載されています。事前に数値で比較することはできません。
- 無料で試す方法もあります。 90日間の無料お試しに加え、RapidAPI の BASIC プランと SBI API Hub の Trial プランが無料で、いずれもアクセス数の上限は500と記載されています。
認証はクライアントID(CID)と電子署名で、契約形態(直接契約 / RapidAPI / SBI API Hub)によって条件が変わります。
用途別の選び方
地図に数千件のピンを立てたい バッチで座標を求める処理になります。外部APIを大量に呼び出すとレート制限に達するため、Geolonia のデータを自前でホスティングし、手元で処理する方法が現実的です。座標を保存してよいかは、使うサービスの規約を必ず確認してください。
配送エリアの判定に使いたい 精度が結果に直結します。当サイトは実測結果を公開していないため、必ず自社の実データの一部で検証してください。 どのAPIも、日本の番地レベルでどこまで特定できるかは、住所の書き方に大きく左右されます。
リアルタイムに1件ずつ変換したい QPS が公開されている Google Geocoding が設計しやすい選択肢です。Yahoo! と HeartRails は制限が非公開なので、想定量を事前に問い合わせておくほうが安全です。
予算をかけずに個人開発で使いたい HeartRails または Yahoo! が候補になりますが、どちらもクレジット表示が必須です。クレジットを表示できないデザインでは、この2つは選べません。
キャッシュ条件は必ず確認してください
ジオコーディングの結果をDBに保存すると、呼び出し回数を大きく減らせます。ただし、保存できるかどうかはサービスごとに異なります。
当サイトで確認した範囲では、次のように分かれました。
| サービス | 確認できた記載 |
|---|---|
| NAVITIME | 原則禁止。「本申込書に定めたデータを…用途のために保存する場合を除き、…キャッシュ等に保存してはならない」と明記 |
| Geolonia | データ自体を自前でホスティングできるため、この問題が構造的に発生しない |
| Google / Yahoo! / HeartRails | キャッシュ・保存の可否を明示した記載を公式ドキュメント上で確認できず。詳細ページでは「要確認」としています |
「記載が見つからない」と「保存してよい」は違います。 当サイトは推測で「保存してよい」とは書きません。呼び出し回数を減らす前提で設計するなら、契約前に書面で確認してください。
NAVITIME の例が示すとおり、キャッシュ禁止は実際にありえる条件です。 「結果をDBに持てば安く済む」という前提で見積もると、契約段階で崩れることがあります。
ほかの用途で選ぶ
緯度経度が要らない場合は、別の種類のAPIのほうが要件に合います。
料金・条件の確認について
このページに記載した内容は、上部に表示している確認日時点で各社の公式ドキュメントを確認したものです。仕様や規約は変わります。実装前に必ず公式ページで最新の内容を確認してください。
誤りを見つけた場合はお問い合わせからご連絡ください。
出典
- Geocoding API Usage and Billing(クォータ)(新しいタブで開く)確認日 2026-07-29
- Yahoo! ジオコーダAPI リファレンス(新しいタブで開く)確認日 2026-07-29
- Yahoo! WebAPIの商用利用について(新しいタブで開く)確認日 2026-07-29
- HeartRails Geo API 公式ドキュメント(新しいタブで開く)確認日 2026-07-29
- geolonia/japanese-addresses-v2(データとエンドポイントの扱い)(新しいタブで開く)確認日 2026-07-29
- NAVITIME API 住所検索 仕様書(新しいタブで開く)確認日 2026-07-29
- NAVITIME API 利用規約(キャッシュ保存の禁止)(新しいタブで開く)確認日 2026-07-29
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